オイラの職歴の中で、一番長く勤めた、恵比寿の会社。
最後の同期のTが辞める。
Tが辞めるのは時間の問題とは思ってたし、辞めること自体に驚きはないけど、でも、また1人、知ってる人がいなくなるっていう事実は、正直寂しい。
自分が辞めて、すでに6年半、今更何なん?って言ったらそれまでやけど、それでもやっぱり。
辞めてからも、会社の仲間と飲みにいったり、たまーに仕事を手伝ったりと、この会社とは、なんとなく繋がってたこともあるけど、Tの最後の同期で、オイラの上司と古川さんを除けば、たぶん、一番長く、彼と一緒に仕事をしたに違いないオイラにも、良かったら送別会に来られませんか?と、古川さんからお誘いが。
やっぱり気が利くなぁ、古川さん。
なんだか、Tがかかわった海外の取引先にも、古川さんが気を利かせて、全て連絡を入れてあげたらしく、いろんな国から、Tに、お別れのメッセージが届いたんだとか。
1年でいっちゃん忙しい時期の一つ、3月を前に、自分の都合で、辞める時期も勝手に決めたTには、内心、はらわた煮えくり返る思いに違いないことは察するに余りあるけど、死ぬほど忙しいにもかかわらず、そこまでやれる古川さん、大人っていうか、ほんと、人間できてる。
そんなで、ほんとのところを言えば、送別会にお伺いするのが筋ではあったんやけど、その夜は用事があったのと、もはや、大半が知らんスタッフの中で、オイラが行くと、旧知のスタッフは、やっぱりオイラに気を使うに違いないと思うと、なんとなく気が進まなかったりして。
そんなで、日を改めて、恵比寿ランチで、個人的に送別会開催。
恵比寿を離れて5年以上。
もはや、恵比寿ランチ事情も全くわからん状態やったんで、昔の行きつけのお店とか2、3あたってみて、あかんかったらもうガーデンプレイスでええわ、くらいに思ってたんやけど、オイラが個別送別会にすると知って、一応、送別会に出席するつもりにしてたらしいみきから、hamatoraさんが個別にやるんだったら、みきもそっちに乗る~、と連絡があり、じゃあ、お店はみきに任せる、ということになり。
みきがチョイスしてくれた、
MASA'S KITCHEN47。
ミシュラン1つ星の中華らしい。
一応、取れるなら個室を取ろうと思ってお店に電話すると、席の予約は、コース料理の時のみとか。
でも、そんなに混んでませんから、予約なしでも大丈夫です、と言われ。
確かに、ランチにしたら、恵比寿ってことを差し引いても、そこそこ高めの価格帯。
ま、この値段のランチ食べる人、そんなに多くはないんやろな、って思ってたら。
実際お店に入ると、確かに待たされはせんかったけど、けっこう混んでてびっくり。
ランチにしたらけっこう高い、と思ってたのは、オイラだけかも
まず、出てきたお茶は、コップに茶葉とお湯が入ってて、そのまま飲む。
中国行った時、庶民的なとこは、たいがいそんな感じやったから、特に驚かんけど、ここ、庶民的な店とちゃうやん
飲みにくいね、と、T。
招待してもらっといて、文句言わんとって。
って言うか、これ、けっこういい茶葉やから、茶葉を見せたいんちゃう?というオイラの意見に、Tもみきも同意。
お昼のセットは、前菜2種盛り合わせ、揚げ物、蒸し物、主菜、スープに、ライスが付く。
今日の主菜は、白菜とレバーの炒め物ということで、レバーが苦手なみきは、アラカルトで。
みきー、食べなあかんよ、レバー、ってか、この白菜とレバーの炒め物、めっちゃおいしい~
レバーの炒め物を、こんな感じにできるんや
ヌーベルシノワーズっていうのを料理で的確に表現せよ、って言ったら、こんな感じなんちゃう?みたいな。
イジワルく言ったら、これって中華料理なん?っていうか。
レバー苦手とか言ってんと、ちょっと食べてみーって言いたいとこやねんけど、ひどい風邪っぴきのオイラがお箸をつけたお皿のものを分けるわけにもいかんし。
揚げ物は、アスパラの春巻き。
これがまた、旨い。
んやけど、これは、更に輪をかけて中華っぽくない。
いずれにしろ、独創的で洗練されてることは、確か。
ミシュランの星に値するのかどうかについては、ようわからんけど。
Tは、絵本作家になりたいらしい。
すでに、みきから、「T、辞めて、絵本作家を目指すらしいよ」というのは聞いてたけど、本人の口から聞くと、やっぱり、マジなのか?!感は否めない。
その話が出たら、止めるまではせんでも、ねぇ、荒唐無稽すぎへん?くらいのことは言ってやりたいと思ってたけど、どうやら、これは、彼の中から湧いてきた、どうしてもこうしてもかなえたい夢、くらいの強い想いみたい。
やらなかったら絶対後悔する、まで言うんで、オイラも、話を聞いてるうちに、そこまで強い決心なんやったら応援するわ、くらいの気持ちになってきた。
でも、オレって、絵心あると思うんだよね、みたいな相変わらずの発言には、みきもオイラも呆れかえり、思わず、それって自分から言うこと?と、みきから、鋭い突っ込みが。
いや、昔っから、自分で作ってきたお弁当食べながら、オレ、ほんと料理上手い、とか、毎日みたいに言ってたし、彼のその手の発言には、もう慣れっこやけども。
でも、今まで、数々のトラブルを、なんとか乗り越えてこれたのも、オレならできる的、彼のちょー前向きな姿勢あってこそというのも、事実。
もちろん、そんな態度のせいで、さらにこじれる、っていうのも、けっこうあったけどさー
それにしても、Tだって、そこそこいい歳。
でも、年齢関係なしに、また新しいことに挑戦していくTは、やっぱりエネルギッシュですごいって思う。
そのうち、ジブリを買い取るよ、って、相変わらず、バーカって言いたくなるような大口叩いてたけど、その夢、ほんとにかなうといいね。
陰ながら応援してるから。
頑張れ!T!